KANEKO DENTAL OFFICE

カネコデンタルオフィス

デザイン 株式会社リアルクリエイション 小島 賢士
設計協力 h2Architect 蓮子龍美
構造設計 株式会社川崎構造設計 
照明設計 遠藤照明
施工   株式会社フジコンストラクション
撮影   アール・イー・エム 藪亀寛

プロジェクトの経緯

  •  カネコデンタルオフィスは、自費診療の患者をメインターゲットに捉えた、最先端の医療を受けられる医院である。当然建物のデザインも、ステイタス感を感じられるデザインが求められることになる。
  •  松山市の繁華街アーケードにほどなく近く、利便性の高い都市型地域でのプロジェクト。商業地域ということもあり、敷地いっぱいに建物を建てられるが、防火地域であるため1時間の耐火性能が建物に求められる。歯科医院は医療機器にコストがかかる。そのため、当然建物のコストは落としたい。しかし前述したとおり建物デザインはステイタス感を感じさせたい。紆余曲折は省略するが、今回は1階コンクリート造+1、2階木造という混構造を選んだ。3階建てで木造は途端に難しいプロジェクトになるが、今回はさらに、木造1時間耐火構造という、さらに困難なデザイン設計になった。先にデザインがあったので、そのデザインを実現させるために、屋根はトラス構造を採用した。軒高を9メートル以下におさえ、適合判定を逃れる設計でまとめた。困難であったが、施工会社の協力もあり、コスト的には大成功になったと言える。
  •  デザインのテイストはリゾートの「癒し」をテーマにしている。リラックスしたのびやかな雰囲気を大切に考えた。そのため、アジアンモダンテイストを随所にちりばめている。ウェイティングは建物構造を利用したダイナミックな吹き抜けで、7mの高さをほこり、奥行き2mのバルコニーにかかる屋根庇がそのままウェイティングの天井につながり、本物の木を貼っている。ウェイティングで椅子に座ると、時間を忘れリラックスすることができる。

2017年4月刊行 NEW DENTAL CLINIC(アルファブックス発行)に掲載

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(外観)

外観
 外観は1階が駐車場となり、2,3階が診療エリアとなる。2層吹き抜けののびやかなデザインを採用している。軒先の木がそのままウェイティングの天井につながっていく。

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(ファサード)

ファサード
 ファサードにおけるデザインコンセプトは、「くりぬき」である。2階ウェイティングのテラスにおける部分がまさしくそうであり、このくりぬき部分のおかげで、歩道や車道からのアイキャッチとなり、夜間は内部空間を浮かび上がらせる。

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(ウェイティング)

ウェイティング
ウェイティングはダイナミックな吹き抜け空間となり、テラス空間とあわさり、とても広く感じ、豊かさを感じ取ることができる空間となった。

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(ウェイティング)

  ウェイティング
南面に対して開いた窓で、西日などは両側壁がシャットアウトしてくれる。昼はとても明るい空間となる。

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(ウェイティング)

  ウェイティング
夜はほんのりとした雰囲気を味わえる照明設計にしている。大空間吹き抜けのため、天井面には照明を一切つけていない。ほとんどが間接照明と、3階通路部分から降りてくる照明のもれを照明の計算に取り入れているのが功を奏し、照明器具が少ないのに対し、明るい空間を作り出すことができた。

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(ウェイティング)

 ウェイティング
テラスよりのぞむ。照明の集中を感じることができる写真。左手パウダールーム、中央通路、3階通路からの光のもれがこのウェイティング空間の明るさ感を作り出していることがわかる。
 

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(テラス)

 テラス
このプロジェクトの特徴である「くりぬき部分」である。当然、側面部分は強めの照明で壁面をなめ、その存在を強くしてあげることが重要である。  

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(エレベーターホール)

 エレベーターホール
エレベーターホールからウェイティングを見る。エレベーターホールは壁面を照明器具でなめているので、かなり明るい。かざられている絵はアメリカから輸入したものである。
 

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(パウダールーム)

 パウダールーム
壁一面を鏡にしている。このため、この空間は広さを感じるが、さらに照明効果も2倍になっているのがわかるであろう。鏡の中に鏡を飾っている。この鏡もアメリカから買い付けてきたものである。

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(診療室通路)

 診療室通路
木のルーバーが特徴的な診療通路。通路幅は1m20cmほどで広めにとっている。これは患者動線とスタッフ動線が交差しているためで、すれ違いがある場合はこのくらいの通路幅が欲しい。

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(診療室)

 診療室
通路から見える診療ユニット。木のルーバーが存在感があるのがわかる。半個室空間になっているので、落ち着いた診療を受けることができる。奥のブラインドをあけると、バルコニーがあり、天空光が降りてくる空間になっている。
 

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(診療室)

 診療室
間接照明が空間の明るさ感をとっている。奥に見える診療キャビネットには、診療基本セット、診療グローブ、マスクのストックや紙コップが収まっている。このように歯科医院には小さい収納用具が多いため、このような収納器具は必要不可欠であるといえよう。

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(特別診療室)

 特別診療室
大きいモニター、マイクロスコープ、口腔外バキュームなど最先端医療機器が密集した空間。奥の収納の中にも様々な医療機器のストックになっていて、インプラント器具、笑気麻酔などが収納されている。
 

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(カウンセリングルーム)

 カウンセリングルーム
 ここでレントゲンを見たり、今後の診療計画を話したりする。カウンセリングは昨今の歯科医院では必須と言え、この用途の依頼が特に多い。多いがしかし、スペース的には余裕が取れないエリアであるとも言える。そのため合理的な考えが必要不可欠である。このカウンセリングルームも通路から壁で区切らないプランを提案した。簡単にパネルスクリーンで仕切り、通路と兼用する提案である。そのため広い空間を確保することができた。
 

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(デティール)

 デティール
テラス手すりのデザイン。同じ大きさの部材を交互に向きを変え木ルーバーを設置しているが、これだけで少し違う表情をのぞかせる。

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(エントランス)

 エントランス
1階はコンクリート造なので、コンクリート打ちっ放しである。素直なデザインであるため、施工精度などが求められるアイテムである。セパレーターの割り付けなどは当然こだわる部分である。
 

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(デティール)

 デティール
 受付カウンターのデザイン。ちょっとした部分であるが、モザイクタイルを貼っている。表情のある黒いタイルに電球色の照明を当てると、写真のようなきれいな黄金色になる。
 

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(天井)

 天井
 吹き抜け天井は無垢の木を採用した。3階通路から吹き抜けを介して2階ウェイティングの様子が一望でき、また照明の効果も2階に影響を与えている重要なエリアである。

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